怪奇事件相談 No.01『真夜中のトラックで……』
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私は大阪で10トントラックの運転手をしています。
仕事柄いろいろな土地を訪ねることが多々ありますがこの夏、ちょうど7月初めの猛暑が続いていたとき仕事で鹿児島へ旅立ちました。 鹿児島までは陸送で2日。それも一般道ばかりなので疲れもたまります。 到着日のまだ夜が明けない時間。 目的地まで5km程の地点でどうにも眠たくなった私は道路脇の広い路側帯を見つけて車を停めて仮眠することにしました。 見た事がある人もいるかもしれませんが、我々トラック乗りは短時間の仮眠の時はベッドスペースを使わずにハンドルに足を乗せて寝る事がままあります。 私もその時はそうしていました。 この季節なのにやけに涼しくてエンジンをかけてクーラーを使ったりしなくても良さそうだったのは今思うと不思議な話でした。九州地方も例外なく熱帯夜だったはずですから。 さて私はシートを倒し仮眠する態勢に入りました。 疲れも手伝って少し眠った頃、ドアをたたく音がしました。 眠たい目を開けてカーテンを開けて表を見る……しかしそこには誰もいません。 寝ぼけたかと思いながらもう一度目を閉じた瞬間! 何かが私の足を触るのです! それも作業着を通り越して直に。 びっくりして起き上がろうとしたら体が動かない!目が開かない! ひんやり…ではなく生暖かいそれは足を包み込む様に徘徊して行く…… 完全にパニックになった私は夢中でお経の一節を心の中で唱えたのです。 するとほんのわずかだけ体が動くようになったので力任せに起き上がりました。 ……しかしそこには何もなく足の感触だけが生々しく残されました。 滴り落ちる脂汗。早鐘のような心臓の鼓動…… 私が急遽そこを離れたのは当然と言えるでしょう。 停めた場所は木が茂った小さな森のような場所でそれに沿って道は左に大きく曲がっています。 曲がった先で私はまたしても眠気に教われて再びそこで眠ろうとしました。 ところが! またも同じ現象が……さっきと違うのは少しだけ体が動いていたことです。 半ば半狂乱で右手で足のあたりを薙ぎ払ってみたら、「何か」をひっぱたきました。弾力のある泡のようなものを。 瞬間、目が開いて私が見たものは……窓の外へ消えて行く黒いもやのような物……。 おりしも夜が明け始めていて窓の外には一枚の看板が見えていました。 「左100メートル 妙蓮寺」……どうやら森のような木々はお寺の境内のもので、最初停まったのは寺の裏門の入り口だったようです。あとのが正門前、と言う事でした。 あれは一体何だったのでしょうか……疲れていて幻覚を見たのでしょうか? しかし私はこの話を思い出すたびに鳥肌が立ちます。 身体がうすらさむくなるのです。 できればあの場所は2度と通りたくないものです。 土龍さん
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怪奇事件相談 No.02『巨大な火の玉』
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怪奇事件に初投稿します。
もう。10年くらいになりますが。巨大な火の玉を観ました。 車で、走行中でしたが、至近距離で観れてラッキーでした。 同乗者他2名の目撃しております。 状況です。 目撃場所 神奈川県平塚市岡崎付近の田んぼ道 時間 宵闇のころ 気象 なま暖かく、蒸し暑い夜でした。無風に近かったです。 直径 2,3m 色 青白く輝いてました。電気溶接のような輝きのガス燃焼体でした。 動き ふわーと 上空に昇ってゆきました。 あれが、メタンガスと、プラズマの火の玉なんですかねー 怖い、恐ろしいと言うより、綺麗で、美しかったです。 またみたいなー。 TETSUYA.KAWADAさん
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怪奇事件相談 No.03『金縛りに見たものは……』
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あれは私がまだ高校生の頃のこと。
その頃の私は、時々だが奇妙な金縛りにあうことがたびたびあった。 まるで飛来物が飛んでくるような感覚があり、それが自分に重なったときに激しい耳鳴りとともに金縛りになるのだ。 体を動かせばカンタンに抜けられるので完全に縛られることはなく、飛来物がどこかに飛んで行く感覚が残った。 それも時とともにしつこく、抜けにくくなっていった。 そんなある日、いつものように金縛りが来るのを感じ、身構えていた。 そしていつものとおり襲ってくるのに対抗する。 しかし、その日は割とあっけなく過ぎ去っていった。 「なんだ、今日はあっけなかったな。」 そう思った次の瞬間、隣の部屋で寝ている兄のうめき声が聞こえた。 その声は30秒くらい続き、次第に収まっていった。 「いつもは自分ひとりが金縛りにあうだけで兄は何ともなかったのに、今日に限ってどうしたことだろう。」 そう思いながらも眠りに落ちていった。 翌日、兄に話を聞いた。 すると、突然足の上に何かがのしかかる感覚があり、体を動かせなくなったとの事。 うめき声はその時に上げたものだった。 そして、目を開けると黒猫が目の前にいて、兄が目を覚ましたのに気がつくとどこへともなく消えたらしい。 これ以降、私は故郷で金縛りにあうことはなくなった。 それから数年後、私は就職のため故郷の四国から関東に出てきた。 しばらくは平和(?)な日々が続いたが、いつの頃からか、また例の金縛りにあうようになった。 しかも、体を動かしてもなかなか抜けないし、油断すると幽体離脱するんじゃないかと思うくらいに強力になっていたのだ。 高校生の頃のをビーチボールくらいの物体に例えると、それはまるで直径2mほどあるかのように感じた。 不思議なもので、この頃になると布団に入る前に来るかどうかが感覚的に判っていた。 ただの勘ではなく、そういう気配を感じたのだ。 実際、来ると感じると90%以上の確率で来ていた。 そんなある日、ヤバい位に強力な気配を感じた。 「今日こそは何かが起こる。」 そう予感しつつ、だからといって何が出来るでもなく、疲れた体を布団に横たえた。 それからまもなく、本当に強力な金縛りがやって来た。 体を動かすと少し引くが、すぐにまた襲い掛かってくる、そんな感覚だった。 いつもは長くても5分とか10分といった感じだったが、この日は少なくみても30分は耐えていた。 そのくらいになると、目をつぶっていることがうっとうしく感じ、珍しく目を開けた。 すると……部屋の真ん中にうっすらと浮かび上がる物体があった。 焦点が合うまで少し時間がかかったが、それは紛れもなく、推定年齢50歳くらいの男の頭だった。 首から上だけが床から40cm位のところに浮かび、こちらを見ていた。 私は無意識に首をそちらに向け、その男の目を睨み返した。 どうして睨み返したのかは自分でも判らない、ただ自然にそう体が反応した。 30秒くらいすると男の頭は消え、あとにはテーブルがビデオデッキの時計表示などの薄明かりがに照らされるだけだった。 それ以来、やはり金縛りにあうことはなくなった。 仔猫みやさん
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怪奇事件相談 No.04『真夏の耳鳴り 』
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今年の8月のある日、僕はなぜか眠る事が出来ませんでした。
その日は特に暑いと言うわけでもなくどちらかというと涼しい夜でした。 布団に寝転がって深夜番組を見ているときでした、左の耳に耳鳴りがし始めましたが、(どうせすぐに消えるだろう)と思っていたとき、その耳鳴りがどんどん大きくなって 「キィーーーーン」 という音のなかで 「オオオオオオオオオオオオ」 という声が聞こえました。 「うわぁ!!」 思わず僕は布団を跳ね除けて体を起こしましたが目の前には誰もいません。むろん、左側にも。 「なんや?聞き違いか?」 などと思いながら布団に体を寝かしました。 その時、僕の足を誰かに掴まれた感覚がしました。 「うわぁぁ!!」 再び起き上がり足を見てもなにもありません。 「はぁ〜俺って疲れてるのかなぁ〜」 などと思い布団にその包まり夜を終えました。 次の日足を見てみるとそこにはしっかりと手形がついていました。 「うそや!!あれは夢じゃなかったん!?」 でも、その手形は子供のほぼの大きさでした。 その夜、又も耳元で耳鳴りがし始めました。 「くそ!!またか!!」 などといらついていた時 「え〜んえ〜ん・・・・・」 と子供の泣くような声がしました。 「嘘やろ!?この足の手形の持ち主か?」 でも、泣き声はすぐに消えました。 「なんやったんやろ?」 などと思いつつ眠りに付きました。 「え〜んえ〜ん・・・」 (なんや?) 「え〜んえ〜ん・・・」 (誰よ?) 目の前には5〜6歳の子供が泣いていました。 (どうしたん?) 問いかけても泣いているばかりです。 「え〜んえ〜ん・・・」 (俺にどないせぇ〜ちゅうねん!!) そこで目は覚めました。 翌9月、今度は夢の中に女の人が出てきました。 夢の中で子供をあやすように語りかけてきますが声は聞こえません。 その後も夜になると耳鳴りがしょっちゅうします。 未だに眠ることが恐怖です。 Shunさん
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怪奇事件相談 No.05『金縛りと虚無僧姿の男 』
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私が高校卒業後、今の職場に就いて数年後の頃にあった話です。
高校の頃、建替えた実家に住んでいるのですが、特に変わったことも無く過ごしていました。 その頃、残業続きでかなり疲労していましたが、仕事の性質上、眠りが浅くなりがちだったせいか、よく金縛りを経験していました。 布団に入り、暫らく寝付けずにいて不意にスッと眠ったかどうかの頃、急にバタバタバタッと数人の走り回る足音が(軽い感じの足音だから子供だと思う)聞こえると同時に目覚め、『・・・またか・・』と思いながら目を開けて足音が耳元まで近づいて来てから、硬くなる体の感触を感じつつ、「ウルサイ」と呟いて最初は声にならなくても「イ」が口からはっきりでた瞬間に金縛りが解け、足音が止んでいたことがかなり多く、そのうち、布団の中で寝る前(まだ目を閉じて意識がある時)に金縛りにあうようになってくる頃にはすっかり慣れてしまっていました。 そんなある夏の夜の頃、一度、目が覚めたら布団から抜け出し、居間に立っていた経験(夢遊病か?)があってから暫らく経ったある晩のことでした。 普段と同じように床に就き、一眠りした後、不意に目が覚めて寝付けなくなり、ごろごろと寝返りを繰り返していたら、金縛りにあってしまいました。 ただ、いつもの金縛りと違い、その時は目が開いたままの状態で足音が聞こえ始め、金縛りになっていました。 そして、いつもどおりに「ウルサイ」と呟いたら、足音が止んだのですが、暫らくたくさんの視線を感じてゾッとしてしまいました。 おまけに金縛りが解けず、その後、頭上の廊下の左奥から、静かな重みのある足音がして、辛うじて動く目だけで見上げると虚無僧姿の男?が歩いてきて、左頭上に立ち止まり、持っていた錫杖を引き抜くと、直刀が出てきて、それを首筋に当てたのです。 その時、よく分からないけどかなり激怒し、はっきりと口に出して、 「うるせえぞ、何しやがる。 とっとと失せろ。」 と言ったんですが、その途端、一瞬、虚無僧が驚いたように身を引き、そのまま消えて行ったんです。 ただ、消えても首筋に押し当てられた刀の感触が、そのまま消えなかったけど、金縛りも解けたのでそのまま寝てしまいました。 翌朝、目が覚めると、夢かと思ったんですが、ゾッとしました。 首筋にまだ冷たい感触が残っていたんです。 それは翌日には消えたんですが・・・夢現、果たしてどちらだったんでしょうか?(やっぱり夢だろうな。) ただ、それ以降は金縛りがぱったり止みましたので、時々夜中に眼が覚めるものの、朝まで何事も無く眠れるようになりました。 これが私のよく分からん経験です。 またみたいなー。 kazさん
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