南青山一丁目の雑居ビルが建ち並ぶ一角にあるボロアパート。
豪徳寺家の執事が中に入ると、ドアの脇に奇妙な張り紙を見つけた。

"怪奇事件よろず探偵ひきうけます"

恐る恐る部屋の中に入った執事は、そこが目的の探偵事務所であることを知った。

明るい日差しが射し込む部屋の真中に、ボロアパートに似つかわしくない、大きなマホガニーの机があった。
その向こうに座していた鮮やかな緑色の髪をした美少女が、執事の方へ振り返った。

執事が想像していたよりは、かなり幼く見える。

なんと、この美少女こそが、どんな奇怪な事件でも解決してしまう綾小路麗夢であった。

豪徳寺家で起きている奇怪な事件を語る執事。
その事件をあっさりと引き受ける麗夢。

豪徳寺家へ愛車のシティ・カブリオレを走らせる麗夢。

そして、丘の上からその姿をじっと見つめる謎の修行僧。