その時、夢の世界に入り込む前にセットしておいた目覚まし時計が鳴り始めた。
「この夢は、もう終わり。くやしかったら、夢の外まで追っかけてくることね」

エクトプラズム化し、美雪の口の中から大魔王が飛び出して来た！
巨大化したエクトプラズムは、豪徳寺家の屋根を突き破り、実体化し始める。

その姿は、巨大なドラゴンであった。

炎を吐きながら麗夢を追い詰めるドラゴンに、麗夢は苦戦を強いられる。

しかし、そのピンチを救ったのは、謎の僧であった。
僧はドラゴン目掛け、持っていた杖を投げ、ドラゴンの喉に突き刺した！
悶え苦しむドラゴン。

その隙にシティ・カブリオレに辿りついた麗夢は、
装備してあったグレネードランチャーをドラゴンに向けて発射した！

遂に倒れたドラゴンは、白煙を上げ、液体と化してしまった。

大魔王の正体は、一人ぼっちの美雪の寂しい心が生みだしたものだった。
「ステキな男性を見つけることね。そうすれば二度と悪夢は現れないわ」
そう告げた麗夢は、豪徳寺家を後にした。